子供達だけでやってみよう!

2023-6-15

Bazaar目的

IKIRU合同会社(BizWorld Japan)初の屋外Bazaarイベント。神⼾の中⼼地、かつ神⼾最⼤の乗降者を誇る「JR三ノ宮駅中央⼝」に⾯した駅直結の屋外イベントスペースを利⽤して、学⽣達が⾃分達の考えたビジネスを通して、実際に製品やサービスを提供できるイベント。このイベントに参加することを通して、アントレプレナーシップ教育で培った能⼒を、実際に発揮する機会を提供します。また、自分達の利益をどのように社会に活かすことができるかを考える機会となります。思い思いの商品を販売したり、自分達の取り組むビジネスについて紹介する場にもなっています。
また、BizWorld Japanがこの度神戸市でNPOとして認証されたことで、初のチャリティー活動としてのイベントにもなっています。

www.bizworldjapan.org

何作ろう?社名は何にしよう?

5月27日と28日にJR三宮駅前にて、BizWorld Japanプログラムやひょうごスタートアップアカデミー受講生、スタートアップ甲子園受賞者が出店するバザーが開催されました。BizWorld Japanとしては、子供達に場所を提供して自由な発想で自分達のビジネスの発表の場=出店をしてもらうことを目的としていました。各自でビジネスを考えて申し込みをしてもらうことになり、『何をつくろう?』『どうしたら売れるだろう?』『社名は何にしようか?』など、BizWorldPROプログラムでの経験を元にしてそれぞれが考えたビジネスは、個々の特技を活かした内容になっていました。

  • 手作りアクセサリー・キーホルダー・インディアンクロス作り体験
  • 肩乗せペット・中古品販売(フリマ)
  • クラフト(手織りコースターや編み物アクセサリー)とワークショプ
  • 思春期相談
  • ハンドメイド商品
  • オーガニック緑茶とワークショップ
  • おもしろ実験ワークショップ
  • 手作り巾着つくりワークショップ
自分達で考えた製品やサービス

5月の晴れ渡る空の下、小学生から高校生までの学生たちが集まり、計10組のチームがそれぞれのビジネスアイデアを考えてバザーに出店しました。彼らは自分たちだけでできるビジネスを実践することを重視し、社名を考えたりポスターを作ったりと準備を進めていました。

特筆すべき点は、子供たちが自分たちで考えたビジネスを実現していたことです。彼らは大人の手を借りずに自分たちのアイデアを試すことを大切にし、その姿勢がこのイベントの特徴となっていました。

場所については、初日はある程度決められた場所で準備を進めましたが、翌日はお祭りと同じ日で人通りも増えることが予想されていたため、チーム自身で場所を決めることにしました。くじ引きで勝ったチームから場所の選択権が与えられ、彼らは人の流れやテーブルの向き、サイズなどを真剣に考えながら最適な場所を選びました。

販売開始!

いざ販売スタート!チームの中には積極的に声をかけるメンバーもいれば、少し恥ずかしがって座っているだけのメンバーもいました。しかし、決して指示を与えることなく、彼らの自主性に委ねることにしました。徐々に彼らは慣れてきて、声を出したりお客様に声をかけてみたりするようになりました。売れ行きが思ったようにいかない時は、初日で学んだことを活かして改善策を考えました。すると、2日目には素晴らしい改善が見られました。お茶を販売するだけでなく、ワークショップなども開催してお客様を魅了しようとするアイデアも出てきました。子供達は自ら考え、自ら行動する姿勢を持ちながら、お客様を惹きつける方法について真剣に取り組んでいました。

楽しそうに製品を並べて準備完了!

売れた!

「ねぇねぇ!売れたよ!」と小学生が嬉しそうに話しています。彼らはお客さんに声をかける工夫をしっかりと考え、笑顔で対応していました。また、ワークショップ形式や作品を販売する形式など、二つのアプローチを準備していたことも良かったです。「かなりたくさん買ってもらえました!」と興奮気味に話す高校生もいました。彼らは自分が得意なことやコストを抑えながら楽しめるビジネスを考え、目立つブースで頑張っていました。それぞれが自分たちの製品やサービスが売れていくことの喜びを伝えてくれました。

さらに、このイベントを通じて子供たちは様々な学びを得ました。なぜ売れたのかを考えることで、彼らは自分たちのビジネスの魅力や強みを見つけることができました。また、経費を引いて利益を計算することでビジネスの成果を客観的に評価することも学びました。さらに、プログラムで学んだ知識や経験を振り返る機会もありました。

子供たちは自主性を持ちながら、実際のビジネスの世界を体験することで、販売技術やチームワークの重要性を学びました。彼らの努力と創造力は大人たちにとっても感銘を与えるものでした。

自分達の好きなこと、強みを活かした出店

<ポスター作りが役立った!>
参加者の中には、BizWorldPROプログラムで学んだ経験を活かして工夫した話もありました。彼らはマーケティングの仕事として、各チームがポスターやCMを作成する機会があります。このプログラムでは、「自分たちで実現可能な範囲でアイデアを具現化する」という重要な価値観が大切にされていましたので、特殊な材料がなくてもしっかりと魅力を伝える方法を知っていました。

参加者たちはそれぞれのチームで会社名やサービス・製品名、価格などをポスターに書き込み、目立つように設営する姿が目に留まりました。彼らは自分たちのアイデアを具体的な形にするために、クリエイティブなデザインや効果的なメッセージを組み合わせ、魅力的なビジュアルを作り上げることに取り組みました。

実際のお客様に販売することから、子供たちは販促活動の重要性を学びました。ポスターやCMを通じて自分たちのビジネスをアピールするだけでなく、いかに顧客の関心を引きつけ、購買意欲を高めればいいのか。彼らは限られたリソースや環境の中で創意工夫し、自分たちのメッセージを効果的に伝える能力を身に付けていました。

ポスターを作ったり、看板をつくったり工夫する各チーム

<営業(バザーでの販売方法など)に役立った>
参加者たちは、BizWorldPROプログラムを通じて同じ材料を使用して同じ製品を作る経験をしています。そのため、商品の差別化だけでなく、販売方法を慎重に考える必要があることを学び、販売方法の工夫も重要性も認識していました。

声の掛け方や笑顔での接客、セールスポイントの的確な伝え方など、効果的な営業手法を探求し、実行できていました。さらに、セット売りやセールなどの販売戦略を考え、お客さんの興味を引きつける方法も試すことができていました。

『売れた原因は?』という問いに対して、『お客さんに作ってもらったのが良かった。』『声を掛けたこと』と答えてくれた子供達。子供や学生目線で考えられたビジネスは、同じ世代を惹きつけていたのも特徴的でした。

インタビュー

今回参加してくれた子供達に、プロのMCがインタビューしてくれるという特典も!
MC『世界に自分だけの巾着袋のワークショップとありますが、さあ、どんな風に私たち巾着作れますか?』
子供『巾着袋のふくろに、絵の具で、3色あって、ポンポンして。マスキングテープを好きなところに貼って、この巾着袋にポンポンすると、こういう感じになります。マスキングテープを外すとこういう感じになります。』と、完成品を手に取って、見せてくれる姿も。

しっかりと説明をしてくれる様子

MC『それはあっちで出来るのね?』
子供『はい、あちらのほうです。ここでできます。』
MCの『大人も参加してもいいですか?子供も参加できますか?』という質問に対して
『はい。小さい子でもできます』としっかりと受け答えができていました。

今から出かける人も安心。戻ってくるまでに乾く巾着の販売などの工夫も!

利益は何に使う?

BizWorldではImpact Challengeという社会課題解決を考えながらビジネスを展開するプログラムがあるものの、まだ日本での実施回数は限られています。

<Impact Challengeとは>
BizWorldPRO受講生は、社会の一員として、ビジネススキルを実践から学びます。社会的課題を解決するため、手元資金を5倍の利益に変えるビジネスに挑戦します。 ニーズや原因を見つけ、人々がなぜこれらの慈善事業を支援するべきなのかを考え、自身が社会起業家として活動します。なぜ製品やサービスを使って独自のビジネスを構築する必要があるのかを、動画作成を通じて発表したり、実際に資金調達することもあります。

今回の参加者はこのプログラムを受講していないものの、利益は『新しい材料を買う』、『お小遣い・貯金・寄附の3つに分けています』と話してくれたのは小学生の子供達。また、自分が考えているビジネスの準備資金にするために、出店していた学生もいました。
今後はより広くこのプログラムも取り入れ、社会課題解決を考えながら、利益をどのように使うのか?をメインにこのようなバザーを開催してゆこうと考えています。

アメリカ・シリコンバレーから招待した高校生起業家のブース

今回もう一つの目的としては、シリコンバレーで実際に13歳から起業活動を継続している、現在16歳の高校生起業家を招待し、ビジネスの発表をしてもらう機会を設けました。海外で起業している学生がいるとは知っていても、実際に会って話に行けるのはほんの一握りの子供達や学生だけ。『なぜこのビジネスを始めたのですか?』など英語で質問する学生もいて、しっかり交流できていました。
さすがビジネスの聖地シリコンバレーから来ただけあって、プレゼンテーションボードも今回のために自作。手荷物として大切に持ってきてくれました。もちろん自分の製品である持ち運び可能なロクロをも持参。そもそも陶芸が好きで、ロクロを購入して自宅で作っていたものの、自分好みのものがなかなか見つからない。であれば作ってみようということでスタート。自分用に作ったものを自宅の部屋の隅に置いていたところ、それを見た友達が『売っていたら欲しいかも』という一言から、ビジネスとして出来るかもしれないという気持ちが芽生えたとのこと。また、コロナ禍でゲームばかりするのではなく、手を使って趣味を楽しむ時間を持って欲しいという願いもあったとか。以来、改良を重ね、現在2.0バージョンの開発中。
中国で製造工場に依頼して作ってもらっているこの製品は、初めてのキックスターター(試作品を作って公開し、その企画を支援したいと思った人がお金を出し、商品化が実現するクラウドファンディング)で資金調達をして製品化となった。まさにアイデアを形にした製品。
この日はちょうど神戸まつり実施日にあたり、多くの方がブースの前で立ち止まって話を聞いていました。

大人の声

『娘たちはお茶も販売して、英語でビジネスピッチもして、景品もいただいて、ご機嫌に帰ってきましたー!!』と話してくれたのは小学生のお母様。いとこと一緒に一生懸命出店内容について相談したり、製品作成に時間をかけたりしていたそうです。
自身がベンチャー企業経営者であるお父様からは『あぁ、こういう催しがある地域って良いなぁ。そして、こういう催しに集まるコミュニティがあることにも感謝。いつの時代もコミュニケーションが大事ですね!平和もコミュニケーションから。』という感想も。自分の強みを活かして、地域で安心して子供たちがビジネスを展開していく。地域で暖かく見守りながら、コミュニケーションを取る。こんな機会がもっと増えるようにしてゆきたいと考えています。
また、『子供たちはめっちゃ売れた!ってすごい喜んでました〜』、『めっちゃいい経験と、次できる!という自信と。この感動はクセになりますね!』と話してくださった方もいました。『出来た!』という小さな自信を、どんどん重ねていくことで、大きな力になると信じています。

これから。。。

 BizWorld Japanはこの5月より特定非営利活動法人となりました。主な活動としては、学生の起業支援や、海外交流があり、このようなバザーも全国で展開してゆく予定です。今後チャリティーイベントも考えていますので、興味のある方はぜひ下記のウェブサイトにてご登録ください。
www.bizworldjapan

報告書として

日付: 2023年5月27日と28日 場所: JR三宮駅前

件名: BizWorld Japanプログラムによるバザー開催報告

概要: BizWorld Japanは、子供たちが自分たちのビジネスを自由な発想で発表できる場を提供することを目的として、5月27日と28日にJR三宮駅前でバザーを開催しました。このバザーには、BizWorld Japanプログラムやひょうごスタートアップアカデミーの受講生、スタートアップ甲子園の受賞者が出店しました。

成果: バザーでは、子供たちが一生懸命考えたビジネスが多数展示されました。個々の特技を活かした魅力的な商品やサービスが提供され、訪れた人々を魅了しました。BizWorld Japanの目的である自由な発想とビジネスの発表の場を提供することが実現しました。

結論: このバザーは、BizWorld Japanの活動の一環として、子供たちの起業家精神とビジネススキルの育成を促す素晴らしい機会となりました。参加者の皆さん、ご協力いただいた方々に心から感謝申し上げます。今後も子供たちの成長と創造性を支援する活動を継続してまいります。